その1はこちら場所前の語り、その2。
個人的に注目の力士を。
・安美錦
実力のわりに人気が無い気がする、返り小結。
調子のいい力士の勢いを削ぐような勝ちが多いので、やや反感を買いがちなのかもしれません。(←言いすぎ?)
先場所だと、琴光喜を破った一番がまさにそれですね。
琴光喜も「何かしてくると思った」と考えていたらしいですが、結果的には安美錦が立会いで変化して、あっさり送り出し。
まあセコいっちゃセコい勝ち方ではありますが、それでも地元名古屋で勢いづいていた大関にしては情けない負け方です。あるていど予想できていたなら、なおさら。
この取り組みは立会前の心理戦の時点で安美錦が勝ちでしたね。変化を警戒していたのにうまく動けずにあっさり送り出されるとは、完全に安美錦の術中にはまってしまったわけです。
こういう取り方は安美錦の真骨頂ですが、「何をしてくるかわからない」という警戒を抱かせることができるのは、それだけの力と技と顔があるからこそ。
今場所は三役に復帰して横綱との対戦が序盤にあるはず。期待ですねえ。
・豊響
続いては、安美錦と正反対、押し相撲一筋の豊響。
三月場所は十両に陥落してましたがその場所で十両優勝してすぐに幕内に復帰、五月場所では11勝。先場所は前頭二枚目で、初めて上位と当たって大きく負け越してしまいましたが。
豊響の持ち味はなんと言っても押し相撲。ひたすら押し。四つになったら負け…ってわけじゃないけど、とにかく押し。力量はかなりあるので、立会で相手を吹き飛ばすくらいの勢いで突っ込み、腕をとられようがまわしをとられようがいなされようがとにかく押していけばいいと思います。
豊響の場合、相手に落ち着く隙を与えなければいいと思うんですね。スピードとパワー、安定性、そして一番大事な「思い切りの良さ」をさらに磨いていけば、かなりの強さを発揮すると思うので、期待してます。
ストレートな押し相撲はやっぱ見てていいですよね。